ハルとツバメ

自分というフィルターを通して脚色した、物語的日記の世界。

浮御堂

恵みの雨が緑を濡らす、ゴールデンウィークの最終日。

生憎のお天気のおかげで人は少ない。

 

奈良は雨模様も麗しい。

気温も程よい頃なので少し足を伸ばして散歩に出向いた。

 

なぜかは知らぬが雨の日は鹿をよく見かける。

ここに三匹の鹿。

店員のお嬢さんにくっついて来て、飲食店の裏口に首を突っ込む。

扉を閉めるのにかなり苦戦されている様子。

 

そんな風景を横目に見ながら、奈良公園の奥へ。

浮御堂を目指す。

この場所はよく知られた場所であるし、近くを通ることもあったのだが、遠目にしか見たことはなかった。

ぜひ降雨の時に足を運びたいと思っていたのだ。

 

f:id:haru_swallow:20210505173515j:plain

 

奈良公園の中には人の通れるように整備された小道が巡らされていて、分岐点のたびに標識が立っている。

それに従って進んでいく。

この辺りは、数年前までは親子連れや子供達、カップルが戯れていたが、今日は鹿ばかりである。

 

f:id:haru_swallow:20210505173509j:plain

 

低空に浮かぶ雲に霞む山並みが美しい。

螺旋を描くような階段を降りると浮御堂にたどり着く。

中には人がいるようなので、池の周りを一回り歩くことにした。

 

f:id:haru_swallow:20210505173459j:plain

 

雨粒が大きく、小さく、池に波紋を広げている。

心落ち着く、しっとりとした奈良の風景。

 

f:id:haru_swallow:20210505173452j:plain

 

池を囲む岩は水に打たれ、生き生きとしている。

 

f:id:haru_swallow:20210505173445j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173437j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173430j:plain

 

新緑の季節だが、すでに僅かに紅葉している。

奥行き感のある緑を育んでいる。

 

f:id:haru_swallow:20210505173423j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173414j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173407j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173402j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173350j:plain

 

堂々たる松の木が奈良らしい。

 

f:id:haru_swallow:20210505173340j:plain

 

ここにも二匹の鹿。

脇目も振らず草に夢中。

おやつの時間だものね。

 

f:id:haru_swallow:20210505173331j:plain

 

橋を渡る人が傘をさす姿を観れるのは雨の日の特権。

 

f:id:haru_swallow:20210505173322j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173315j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173307j:plain

f:id:haru_swallow:20210505173258j:plain

 

行きとは違う道で帰路につく。

先が見えない蛇行した道はワクワクして好きだ。

 

f:id:haru_swallow:20210505173251j:plain

 

登ると一気に視界が開ける。

境界がないのが奈良の特徴だと、よく奈良公園の竹田さんはおっしゃる。

様々な顔を持つエリアがニュートラルにつながる。

また一つ奈良の違う顔を見れた気がする。